お客様と意思疎通を図るカギは、
技術的な知識に裏打ちされた確かなコミュニケーション。

研究者を支える基盤システムの維持管理

「京」をはじめとする全国の大学や研究機関に設置されているスーパーコンピュータを高速ネットワークで結び、横断的に利用するためのサービスを提供する基盤システム「High Performance Computing Infrastructure (HPCI)」。HPCIでは、共用ストレージと呼ばれる大規模分散並列ファイルサーバを、その資源の一つとして提供している。共用ストレージは、東西に分散するネットワークストレージをペタバイト級の単一のファイルシステムとして実現し、日本中にいるHPCIユーザがどこにストレージサーバが存在しているかを意識せずに利用することができる。

その HPCI 全体の運用環境構築や維持・管理業務が、先端技術部に所属する彼の現在の仕事だ。運用形態が異なる様々な大学や研究機関の研究者とコミュニケーションをとりながら、全体的な企画調整をすることがメインの任務となる。運用上必要なシステムの構築や、マニュアルの作成、ユーザサポートなども行うが、常駐先のチームリーダーと一緒に会議に出席し技術的なフォローや提案を行うことの方が多いという。

多忙かつ個性的な各大学や研究機関の研究者とのやりとりはなかなか大変だが、そこにやりがいを感じてもいる。「HPCI で特に注目して欲しいのは共用ストレージ。世界に類を見ない大規模分散並列ファイルサーバで、普通の環境では考えられないくらい早いネットワークで東京の東拠点と神戸の西拠点をつないでいます。私がいるのは西拠点ですが、東拠点のサーバ管理も創夢のメンバーが行っています。さらに、共用ストレージで使用しているファイルシステム『Gfarm』の開発にも一部協力していました。表には出ていないけれど、日本の有名な研究者たちを裏で支えているのが創夢なんだと誇りに思います。創夢という会社がなければそういう人たちも困るんだろうなと思います。」

好奇心が未知の領域への原動力となる

入社したころと比べると、コミュニケーション能力としての折衝力が高まったと感じている。「基本的にお客様は技術者。技術者同士のコミュニケーションは、ただ相手に気持ちよく話をさせるだけじゃなくて、自分も技術的なことが理解できていなければ成り立ちません」技術的な裏打ちがあってはじめて、意思疎通が図れるようになったという。

相手の意図していることを汲み取るだけでなく、相手から意見を引き出すために自分の意見をはっきり言うことも必要だ。「怒らせるのと意見的な衝突があるというのは違っていて、その違いを認識できるようになってきたかな」自分の技術的な知識が高まると、コミュニケーションもスムーズに行くようになるし、コミュニケーションによって相手の技術的な情報も分けてもらえる。お互いに高めあっていけるという相乗効果もあるという。

「研究者の方とお話しするのは楽しいです。自分の知らないことをたくさん知っている人たちなので非常に刺激的です。もともとアカデミアに繋がりがある会社だからと創夢を選んだので、今、ようやく自分が思っていた環境で仕事ができているのをうれしく思っています。」

自分の長所は人に対する好奇心があるところだという。「どうアプローチするかというのは人によってそれぞれあると思うんですが、そのアプローチ方法を考えることが、技術的な問題解決能力につながってくると思います。」今日も技術と人に好奇心をもって未知の領域に踏み込んでいく。

※所属部署や内容は取材当時のもので、現在とは異なる場合があります

1日のスケジュール

9:00出社
タスクの確認、メールチェック、システムの健全性確認、緊急対応が必要な案件がないかを確認したら、前日から引き続きの作業を行ったり会議に出席したり。
12:00ランチタイム
同じチームの人たち全員 (7名) で食事に行く。同じ部門の人たちも合流したりするので最近は 10 人くらいになってきた。
13:00午後の仕事
午後も午前中の続き。会議があったりドキュメントを書いたりする。
17:30退社
同じフロアの人たちが早めに帰ることが多いのでそれに合わせて 18:00 頃に帰ることが多い。

OK

先端技術部
情報システム学研究科修了
入社6年目

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