此の度の
水戸室内管弦楽団ヨーロッパ公演にあたりまして、
市民の皆様方が寄せて下さいました温かい御支援に対しまして深く感謝申し上げます。
また、応援ツアーに参加されまして、御声援下さいました皆様にも、あわせて心から御礼申し上げます。
ヨーロッパ主要4カ国(ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア)
5都市(ハンブルク、チューリヒ、ウィーン、フィレンツェ)の公演は無事終わり、
6月10日帰国致しました。
水戸室内管弦楽団にとりまして、初めての楽旅でしたが、
マエストロ小澤と水戸のオーケストラの実力が高く評価され、
多くの本場の聴衆に感銘を与えることができました。
今回のヨーロッパ公演によって、
着実に水戸室内管弦楽団が国際的な仲間入りを果したということができます。
ブラームスゆかりの地ハンブルクでは、新聞紙上にも、
また北ドイツ放送(NDR)のラジオ放送でも、
滅多にハンブルクに姿を見せない「世界の小澤」が何十年ぶりに、
水戸室内管弦楽団を率いて、やっとやってきたという見出しで、報じられました。
ハンブルクの演奏会では、日本の総領事館のはからいで、
日本人の聴衆200名(在ハンブルク日本人は、2,500人で、
当日の希望者は500名だったそうですが、先着順200名で締め切る)をお迎えし、
聴いて頂くことができました。日本の演奏家の来演が少ないハンブルクで、
素晴らしい演奏を聴かせてもらったと大いに感謝されました。
スイスでは、チューリヒのトーン・ハレという歴史的名ホールで、耳の肥えた聴衆を前に演奏し、
その合奏の確かさに彼らを感動させました。
ヨーロッパでもウィーンと並んで難しい土地柄チューリヒで大成功をおさめました事は、
大いに喜ぶべきことでしょう。
音楽の都ウィーンは、また世界が注目を寄せる桧舞台。
この地こそ夢にまで見て来た市(まち)。
"世界の小澤"が水戸室内管弦楽団を率いてウィーンに現れるというので、
早々にチケットは売り切れ、ムジークフェラインザールの表玄関のポスターにも、
"売り切れ"の貼り紙がぺったりと貼られ、
小澤さんが引き連れてくる初めての水戸室内管弦楽団への興味も尽きないとのことでした。
演奏会は、世界のトップ中のトップの室内管弦楽団とまで評されました事は、
今後の水戸室内管弦楽団に大きな自信をつけさせてくれたものと確信しています。
このようにヨーロッパ諸都市の公演を続ける中で、私たちの水戸室内管弦楽団が、
水戸芸術館に市の年間予算の1%が投入され、それによって維持され、
運営されているという、いわゆる水戸方式を、
批評家やジャーナリストたちにつぶさに説明いたしますと、
一様に驚き、敬意をもって、水戸市の文化的な質の高さを賞賛し、理解を示してくれました。
ウィーンを代表する世界的な批評家フランツ・エンドラー氏などは、水戸室内管弦楽団の演奏批評に、
わざわざ、水戸市の芸術館に対する運営方針についても、触れているほどでした。
それ故に、今回の水戸室内管弦楽団のヨーロッパ公演は、「世界の水戸」の印象を、
確実に深く刻み込ませ、その第一歩を踏み出したということが言えましょう。
ルートヴィヒスブルクでは、すでに50年ほどの歴史を誇る、知る人ぞ知る音楽祭ですが、
ここでは演奏会後、マエストロはじめ、メンバーの一人一人に一輪ずつ、
それぞれ色の異なる花を手渡して、演奏者の労をねぎらってくれました。
また満員の聴衆が、全員立ち上がっていつまでもいつまでも拍手を続けてくれたのがことのほか印象的でした。
そして鳴り止まぬ拍手に、思わず涙があふれるという体験を私は致しました。
フィレンツェでは、公演中に落雷と4回にわたる停電にも拘らず、マエストロ小澤以下、
メンバーは演奏を中止することなく、暗闇の中で冷静に演奏をし続け、楽章の合間に思わず、
感動の拍手が湧くという感動的シーンがありました。NHKから、
日本チームがテレビ収録に来てくれましたが、このハプニング、アクシデントを、
どのような形で放映するのか興味のあるところです。いずれにしましても、
NHKのテレビ放映が待たれます。
(NHKの収録はたまたま中継車の自家発電を使用していましたので、その難はまぬがれました。)
ところで次の日の新聞によりますと、落雷で死傷者が出、市内は浸水に見舞われ、
交通機関も乱れたと報じていました。大変な数時間であったことが分かり、
劇場を埋め尽くしていた満員の音楽ファンにあらためて感謝しました。
演奏会終了後は、豪雨もすっかりおさまり、
メディチ家の傭兵隊長をつとめたともいわれているフィレンツェの名門コルシナ伯爵邸に招かれ、
日本大使と「テアトロ・コムナーレ友の会」共催で、
水戸室内管弦楽団のメンバーをねぎらっていただきました事は感激でした。
ここで、小澤さんは、フィレンツェ市長から勲章を授与されました。
簡単に、思い出深い各都市のひとこまをふりかえりましたが、
近々写真集が出版される運びになっております。
今回の海外公演では、外務省の暖かいご協力を得て、各国の在日本大使館、総領事館が、
大使、領事が先頭に立たれて、心のこもったおもてなしをして下さいました。
また、水戸のために広報活動も積極的に行って頂きました。
水戸市と水戸室内管弦楽団が、これほど高い国際的評価を受け、
国からも支援されて本当に幸せな気持ちで帰国ができました。
終わりに、
今回のヨーロッパ公演にあたり格別なご協賛を賜りました
第一製薬株式会社に対しましては厚く厚く御礼と感謝の意を表する次第でございます。
さらに文化庁、国際交流基金など、ご支援いただきましたすべての皆さまにもあらためて感謝申し上げます。
ありがとうございました。
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