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シュテファン・フッソング アコーディオン・リサイタル "DREAM"


アコーディオン午前零時。

それは、夢見るための銀色の匣。

フッソングの胸に抱かれたその楽器は、
まばゆい昼の陽射しよりも、
すべての生命が幽明境にふみまどう夜の闇と、よく共振するらしい。
喧騒の去った静けさの中、
彼がその楽器に呼吸を吹き込むと、
それは蛇腹を震わせながら、意識と無意識の狭間の音を吐き出してゆく。

ある時は、オルガンのように。
あるいは、見知らぬ国の笛たちの合奏のように。
バッハ、ケージ、そして、タンゴ。
アコーディオンの中で無限に変わりゆく音の風景をとらえて、フッソングは"夢"と名づけた。

そして、春の闇はいよいよ深い。


シュテファン・フッソング アコーディオン・リサイタル "DREAM"
1999年3月13日(土) 18:00開場 18:30開演
会場:水戸芸術館コンサートホールATM
チケット料金(全席指定):A席3,000円 B席2,000円

プログラム
細川俊夫:SEN V
ティエンスー:ファンタンゴ
ケージ:夢
フレスコバルディ:カンツォーナ 第7番“タルディーティ”、カンツォーナ 第6番 “ペセンティ”, 不協和音のカプリッチョ, バッサ・フィアメンガによるカプリッチョ
原田敬子:新作(委嘱作品、世界初演)
バッハ:主よ、人の望みの喜びよ BWV147, 来たれ、異邦人の救い主よ BWV659, 目覚めよと呼ぶ声が聞こえ BWV140
グバイドゥーリナ:深き淵より
アルベニス:“スペイン”− 6つのアルバムブラット− 作品165から 第 2曲 タンゴ
ソレール:ソナタ 第45番ト短調(アレグロ)、第47番ドリア調(アンダンティーノ)、第62番ハ長調(アレグロ・スピリトーソ)


シュテファン・フッソング STEFAN HUSSONG

1962年、旧・西ドイツ生まれ。5歳よりアコーディオンを始め、トロッシンゲン州立音楽大学にてフーゴ・ノートに師事、またトロント大学で音楽理論(作曲、管弦楽法、対位法、アナリーゼ)とアコーディオンを学ぶ。83年、フーゴ・ヘルマン・アコーディオン国際コンクール(ドイツ)優勝。87年のガウデアムス現代音楽国際コンクール(オランダ)では、アコーディオン奏者として初めて優勝する。89年DAAD奨学生(日本伝統音楽の研究)に選抜され、東京芸術大学にて研鑚を積む。

平行して、ソリストとしての活動を開始。ソフィア・グバイドゥーリナ、細川俊夫、一柳慧、クラウス・フーバーら作曲家とのコラボレーションを通じてこの楽器のためのオリジナル作品を世に問う一方、バロック音楽からタンゴに至るレパートリーやチェンバロ、オルガン、ピアノなど他楽器のための作品を、アコーディオンのための新たな音楽として再生させている。加えて、アーヴィン・アルディッティ、加藤知子(ヴァイオリン)、ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)、向井山朋子(ピアノ)、スイス・ロマンド管弦楽団らと共演を重ねるなど、アコーディオンの持つ可能性を果てしなく広げてゆく音楽家として、世界的な注目を集めている。また教育者としても、シベリウス音楽院、ザルツブルクのモーツァルテウム夏季国際音楽アカデミー、ヴェルツブルク音楽院などで後進の指導にあたっている。

CDは〈バッハ:ゴールドベルク変奏曲〉、20世紀作品を集めた〈Whose Song〉(以上トロフォン)、ストラヴィーンスキイからピアソラまでタンゴ作品を縦横に駆け抜けた〈タンゴ幻想〉、ケージ作品を集めた〈夢〉(以上デンオン)など多くを発表、一作毎に大きな話題を呼んできた。最新盤は加藤知子との共演による〈ル・グラン・タンゴ〉。

「アコーディオンは20世紀の楽器」―こう語るフッソングの言葉は、彼自身の演奏によって、日々、証明され続けている。


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